地域密着型金融の取組状況(平成19年4月〜20年3月)

地域密着型金融

地域密着型金融の取組み状況
1.ライフサイクルに応じた取引先企業の支援強化

《取組方針》
地域金融機関としての特性を発揮し、地域情報ネットワークの活用と、継続的取引関係を通じ、取引先中小企業の創業から成長段階(ライフサイクル)に応じたきめ細かい支援を行うことで、地域の金融円滑化の役割を担っていく。


《 新事業創出支援ファンドへの出資 》
取組みの動機・経緯
中小企業支援における中小企業基盤整備機構の公的プログラムを活用した支援ファンドであり、地域金融機関に対して出資に参加要請があり、金庫としても新事業創出の支援と地域経済活性化を図る目的でファンドに出資しました。

取組みの内容
1「とっとりチャレンジ応援ファンド」に出資
2「TONY2号」に出資

両ファンドともに、鳥取県内で事業を行う中小企業者を中心に、中国経済産業局管内に本社もしくは支店を置く中小企業者を対象として、地域の技術や資源を活用した事業を重点的に投資対象とし、地域の産業活性化への波及効果及び事業性・技術性・将来性を含めた事業計画の妥当性を勘案し、投資対象企業を選定するものです。

成果・効果
「とっとりチャレンジ応援ファンド」及び「TONY2号」ファンド設立は、ともに20年3月であり、具体的な投資は行われていません。

評価及び課題
設立まもないため、実績はないものの、両キャピタルともに別のファンドによる投資実績はあります。
県、中小企業基盤整備機構、地域金融機関の出資により創設されたファンドであり、今後もこのようなファンド創設に対しては積極的な参加を検討していく予定です。

2.事業価値を見極める融資手法をはじめ中小企業に適した資金供給手法の徹底

《取組方針》
定性情報を含めた地域での情報を活かし、取引先の事業価値を見極める、いわゆる「目利き力」を発揮することで、取引先中小企業に対して積極的に資金供給を行っていく。


《 SDBのスコアリングモデルを活用したビジネスプライムローンの推進 》
取組みの動機・経緯しんきんビジネスプライムローン
鳥取県信用保証協会、鳥取県下三金庫が連携し、担保や保証に依存しない、信金業界の格付であるSDBのスコアリングを活用した県下統一の融資商品を開発し、当金庫も取扱を開始しました。

取組みの内容
信金業界の格付であるSDBの格付を活用し、鳥取県3金庫、鳥取県信用保証協会が提携して取り組みした統一商品です。SDBスコアリングモデルによる評価が「S7」以上の法人を対象とし、金額10百万円以内、期間5年以内、原則担保不要、保証人原則代表者のみを要件としています。

成果・効果
119年度新規取扱件数17件、金額81,000千円の実行
220年3月末現在取扱高、件数23件、残高96,986千円
320年3月末現在、SDB格付実施先407先、内ローン対象先(スコアリングS07以上)296先(72.7%)、取扱先23先(実施先の5.7%・対象先の7.8%)

評価及び課題
地元企業の資金ニーズに対応した地域密着型の融資であると考えています。
地域中小企業の資金ニーズに対応するため、事業融資のコア商品として積極的に推進していきます。

3.地域の情報集積を活用した持続可能な地域経済への貢献

《取組方針》
この地域のみが信用金庫の生きる地であり、金融の仲介は当然として、親睦、研修、情報交換、ボランティア等さまざまの面で中心的な役目を果たし、顧客・地域の活力作りに貢献することにより、地域に必要とされる金融機関でありたい。



(1)地域全体の活性化、持続的な成長を視野に入れた同時的・一体的な「面」的再生への取り組み
《 外郭団体の幅広い組織化と継続運営 》くらしん西友クラブ総会
取組みの動機・経緯
会員組織の金融機関として、組織化の上情報交換や親睦・研修会等を継続運営することが地銀等との差別化につながると判断し組織化しました。

取組みの内容
各営業店で経営者・経営者の奥様、お年寄りの会等の外郭団体がある他、本部の運営による囲碁・ゴルフの同好会等、約1800名の会員があります。それぞれ会長以下の役員により情報交換、研修会、親睦会、研修旅行等を趣向を凝らして活発に運営実施しています。当庫は会員と深いパイプをつなぎながら、会員と一緒になって運営しています。

成果・効果新春くらしん囲碁好友会大会
各店の外郭団体は会員の中で役員を決めて運営しており、、研修、親睦、旅行等趣向を凝らして有意義な運営をしております。会員の取引深耕も良好です。本部の運営する囲碁・ゴルフ好友会も毎回100〜150名の参加があり当地区では最大規模の大会となっています。

評価及び課題
会員の中で役員を選出・運営しており、情報交換、親睦、研修、旅行等を行う中で有意義な会運営をしています。
(2)地域活性化につながる多様なサービスの提供
《 地域・行政が主催する展覧会に協賛 》
取組みの動機・経緯
行政、地域が開催する行事に積極的に協賛・参加する中で、地域と当庫がふれあう機会として取り組んでいます。

取組みの内容
毎年、倉吉市、地元新聞社主催により開催される春の展覧会の協賛をしており、19年度は環境と動物写真家の岩合光昭さんの写真展が開催されました。

成果・効果
毎年、倉吉市、地元新聞社主催により開催される春の展覧会の協賛をしており、中部地区を始め県内外から3万4千人程度の来館者がありました。その来場者が市内の観光地を回遊しており、街の活気造りや話題作りに一役買うことができました。昭和レトロ展

評価及び課題
当地の春の一大イベントとして定着しており、平成20年度も昭和レトロ展「情景王・山田卓司の世界」を協賛することになっています。入館者も多く当庫への感謝の声も聞かれ、出来うる限り継続したいと考えます。